黒龍Ⅲ
崎沢の家で過ごすようになってから
幸せを感じることなんて出来なくて。
黒龍、獣牙、
お母さん、お父さん、お兄ちゃんのことを
思い出しては
涙を流していたあたし。
信じることが怖くて、
もう誰も失いたくなかったけど
白龍のみんなに出会って、
また信じることが出来た。
心から笑えるようになったよ。
「…よし!
明日は絶対負けないよ!」
そんな想いを今すぐにでも
伝えたい気持ちを抑えて、
あたしはまた笑った。