黒龍Ⅲ
そんな浩貴に、
「…麗さんのこと、
調べましょう。
麗さんが何も思って、
何を考えて、
黒龍から姿を消したのか。
それが、
決していいものじゃなくても」
竜聖が優しく微笑む。
その時俺は、
本当の"愛"を見たような気がした。
「守るべきものを作れ。
…仲間だ。」
初めて海龍、麗と話した時のことが
頭をよぎる。
麗とkingの間には、
確かに"愛"があって。
その"愛"は
そう簡単には消えない。
もしかしたら、
智貴を撃ったのは麗かもしれない。
もしかしたら、
黒龍を捨てたのかもしれない。
もしかしたら、
最初からすべて嘘だったのかもしれない。
それでも、
麗を信じると言う、
麗の本当の気持ちを知りたいと言う。