黒龍Ⅲ
「…言いたいことはそれだけ?
嘘とか、信じるとか、
…どうでもいい…」
あたしには関係ない、
そう言って俺を殴った麗は
また歩き始める。
…っ、!!
「…関係ないかもしれないけどッ
智貴は無事だからっ…!!」
無意識に出てきた言葉。
だけど、
もう麗は振り向かない。
「…うらら…」
行かないで、と
そう強く願うものの
俺の気持ちとは反対に
麗はゆっくり、ゆっくりと
遠ざかって行った…---。
-駿side end-