黒龍Ⅲ
…---
「…ごめん」
白龍倉庫に着いても
涙は止まることを知らず、
その間ずっと
あたしの隣に伊織と凪は
居てくれた。
「…」
ようやく落ち着きを取り戻したあたしを
心配そうに見つめる二人。
「っ…、」
二人の顔を見た途端、
あたしはまた涙が溢れそうになる。
そしてあたしは静かに話し始めた。
…
「…海龍って、知ってるよね。
あたしがその海龍。
18年前に結成された黒龍。
そして14年前に解散。
kingが姿を消したことが理由だって、
噂ではそう広まったけど
本当は総長がある組に殺されたことが原因。
…その総長っていうのが、
あたしの
………お父さん。
そして、お父さんを殺した組っていうのは
…鬼神組なんだ…」