恋愛スキルライセンス
はあ、疲れた…。
放課後
四人ともくたあっと、教室にだらける。
下校していく奴らは生徒会の話で持ちきりの様子だった。
そこへ、紀之会長と美緒がきた。
紀之会長はいつもの爽やかな仮面を被っている。
美緒はけばけばしいが、おとなしくついてきているようだった。
「やあ、圭一くん。頑張ってるそうだね。」
「会長、来てくれたんですね!会長も圭一くんを応援したげてください。」
しおりがそう言うと会長は少し笑った。
「はっはっは、それだけはひいきできないんだ。なにしろ僕ら生徒会の加点は50点ずつだからねえ。全校生徒の一人当たりの50倍入れることになるんだ。」
50倍!?
なんだよその数!全校みんな俺に入れたとしても生徒会みんな合わせたら足りなくないか?
「厳しいんですね会長…。」
しおりはしゅんとしょげた。
「しおりくん、なにも落ち込むことはない。誰も投票しないなんて言ってないじゃないか。君たちの活躍は聞いてる。がんばってくれたまえよ。」
そう言うと会長と美緒は去っていった。
なにが頑張れだ!お前ら生徒会指揮って俺たちをつぶす気なんだろうが…。
落ち込む俺を励ますように慎二は俺の肩に手を乗せた。
「諦めるなよ圭一、俺たちには無限の可能性があるんだ!」
「慎二…。」
ああ、そうだな。特にお前にはすごい力があるみたいだしな。
「お前にかけるよ慎二…。ありがとう。」
「なんだよ湿った感じだなあ!」
俺たちが二人話していると、しおりと花蓮もなにやら話してる様子だった。
花蓮…、ソイツはまだ油断できないぞ。
「聞いてくれ…、慎二。」
「しおりさーん、花蓮ちゃーん!」
俺が言う暇もなく慎二はすぐさましおりと花蓮の間に入っていく。
無限の可能性、あきらめよかな…。