恋愛スキルライセンス
「ねえねえ圭一、気になったんだけど、あんたいつあたしがデコイって気づいたの?」
「ん?ああ、そんなことか。こないだお前は紀之の本性を知ってるって言ってただろ?そこだよ。」
「?どゆこと?」
「お前の高いスキルポイントには気づいてる。その優れた洞察力と胴体視力だ。学力もおよそデコイとやらなんだろう。」
「やあん、圭一ってばそんなにあたしのこと見てるなんて!実はあの二人の返事しなかったのもあたしにアプローチするため??」
「あほか!俺はお前みたいなけばけばしいのが一番嫌いなんだよ!」
「あら?これもカモフラージュなの知ってるでしょ?だったら今度休日普通の化粧でデートしてあげよっか?」
「いらねえよ!」
「まあいいや、続き聞かせて。」
「お前が花蓮と二人で話してるときさ。あんときお前ちらっと後ろみただろ?あれはきっと紀之にきづいたときだ。それから話をすぐ終わらせるため花蓮をひっぱたいてすぐさま立ち去った。普通紀之の本性知ってるならその場に残って紀之と二人で俺達を消せばよかった。さらに俺達を呼び出したあの放課後、」
「ああ、はいはい、全部分かったってことね。」
「まさか政府だとは思わなかったけど、ギリギリまで助けるのを避けて紀之に決定的な証拠を叩きつけてくれたのには助かったよ。」
「あんたの洞察力も十分すぎるくらいよ?さすがこうスキルポイントの持ち主。」
「さあ、話は終わり。俺は政府が大嫌いでね。」
「ああ!待って待って!あんた仲間に政府ほしいでしょ?あたし生徒会入ってあげる(笑)」
「はあ!?」
「ともに、この法律をなんとかしましょう会長!」
やはり女はよく分からん、というかコイツがわけわからない。
その後本当にこの政府の女は生徒会に入ってきやがった。
俺は正直気に食わなかったが、しおりは命の恩人として大変喜んでいる。
花蓮は相変わらず無口だが、少しずつ感情を取り戻している。
アホの慎二はさっそくギャルと仲良くなろうとしているようだ。
俺の二年生の生活の始まりは波乱の始まりであり、この謎の法律とともに、風雲のように運ばれていくのだった。
第一章おわり