恋愛スキルライセンス

慎二は笑っている。


「まあ、俺天才だからな。わっはっはっ。おや、圭一もかなり高いじゃん!」



知らない間に俺のLSLが慎二にとられていた。


「別に…、普通にしてたらそんなもんだろ。」




いったいどういう評価でこの点数がつけられてるんだ?俺と慎二が高いって事はやっぱり学力か。




「おいおい、いつまで騒いでるんだ?ホームルームはじめるぞ。」




ホームルームか…。まあいつも通りしてりゃやっぱり俺には関係ないな。





「えー、今日は学級委員をきめるぞー。やりたい者はおるかあ?」



はいはーい、と慎二が手を挙げている。



「おっ、慎二は今日も元気だな。こんな日なのにいつも通りにいられるのはお前だけだな。」




確かに、クラス全体が不安の色を隠せていない様子だ。




まったく…、たかが恋愛なんかで国家動かしやがってくそ政府が!





「圭一君に学級委員を譲ろうと思うんですが!どうですか先生!!」




ぶっ!!!あいつなんてこといいやがる…。
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