恋愛スキルライセンス
「そっか、美紀も中2だから適応するのか…。もっと頑張らないとな。」
俺は美紀に触らないように笑顔で答えてやった。
「むうー、美紀だっていいこなのにー!兄ちゃんのばかっ!」
食卓で美紀の足が俺の足にコツンと当たった。
ば、ばか!!!
あれ?
「あれれー、どしたの兄ちゃん。顔色わるいよー?」
美紀は意地悪そうににやついている。
「なんだ圭一、お前ルール読んでないのか?血のつながった家族はポイント関係なく触れるんだぞ?」
「ん!?ああ、そうなのか、びびったあ。てっきり俺は近親相姦に対しても対応しているのかと…あ、」
「ばかもん!なんてこといってるんだ!貴様!兄妹でそんなこと考えてるのか!」
「まあまあお父さん、圭一は大丈夫よ。ちょっと心配性で神経質なだけよね?」
あ、あはは、発言には気をつけよう。
「まあ、そうだな、圭一は昔からお利口なやつだったからな。でもそういうヤツが犯罪者になりうる今日この頃だ、ときにお前はいくつなんだ?」
この親父、実の息子になんてこというんだ…。
「別に…、89だよ。」
「89!?!?」
家族全員が驚いていた。
「そんなウチの営業部長の山中さんでさえ87だぞ!お前ごときがなんでそんな高得点を!」
だから、あんたは実の息子にいうセリフ選べってば…。
「あらいけないわ、こんな食事してる場合じゃないわね!外食しましょう!」
「いやいや、母さん、俺大半たいらげてるからさ。」
「えへへ、やっぱり兄ちゃんはすごいね!」
みんな俺の得点に喜んでくれたみたいだ。
少しこのLSLのスキルポイントも悪くないと思えた。