恋愛スキルライセンス

「実は私、かなり男性恐怖症で、いつも男の子といると貧血気味になってしまうんです。」




おいおい、事情が変わってきたな。


「え!?慎二は大丈夫だったのか?」



「はい!慎二君には全然反応しなくて助かりました!」



笑顔でそう答えるしおり。

慎二があんなんだからか、それとも慎二のことが…?




「あ、でも圭一君も大丈夫です!初めは怖い人だとか思ってましたけど、慎二君から話を聞いたりとか、今朝見て平気だって確信しました。」




すごく純粋な笑顔にこっちが貧血になりそうだよ。


男性恐怖症か…。なんか大変だったんだな。




でもまあ、こういう子が変なヤツと付き合わなくて済むのはいいことだろう。




「あの、圭一君はお付き合いされてないんですか?」



「うん?ああ、恋愛とか全然分からないからさ。いつも避けてるのさ、ハハハ…。」




「そうなんだ!なんか意外ですね。」



そうかな?こんな暗いヤツってインキャラって呼ばれるんだろ?



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