恋愛スキルライセンス

「でも真面目そうな方で良かったです!さすが慎二君が認めた人ですね!」


あいつに認められるのがさすがかどうかは分からないけどな。



「あ、あの!」



「ん?どした?」



「これから一年よろしくお願いします!」




しおりはそう言うと顔を下に向けて握手のようなポーズをしている。




「い、いやいや!お前、これからはこんな行為がどれだけ危険か分かってないだろ!」



俺はこいつのやや天然ぶりに少し驚いた。


慎二といいレベルなんじゃないか…?




「はっ!そうでしたね…。すみません。」



さっと、彼女は手を引いた。



そして俺はその引いた手をそっと握った。



「こちらこそ、よろしく。分からないこととか多々あると思うけどそんときは教えてくれな。」




やっぱり電気ショックは起こらなかった。



彼女は驚いていたけど、すぐに笑顔で喜んでくれた。


「喜んで!圭一君!」




そう言うと両手で握り返してくれた。



でも思えば勇気のいる握手だったよな。



だってあんな成績悪いギャルが俺と接触できるのに、もしかしたら逆にこの子がポイント低い可能性もあるもんな。



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