恋愛スキルライセンス
ようやっとの事で俺は風呂とトイレの掃除を終えた。
花蓮はゴミ袋を分けている。
「よし、花蓮だいぶ片づいたな。ん?」
花蓮の持っているゴミ袋に写真のようなものをみつけた。
「なんだこれ?」
俺は写真を手にとってみてみた。
これ、花蓮か…?
それと、野球部員?
と、そのとき、花蓮は俺から写真をパッと取り上げて、ビリッと半分に破った。
「お、おい!なにすんだよ!」
俺は破れた写真を拾った。
「ゴミだから…。」
「ばか、捨てて良いもんと駄目なモノがあるだろうが!」
「ふーん。」
花蓮はそう言うとゴミ袋を運んでいった。
俺は破れた写真をくっつけてみてみた。
花蓮とは思えない、とてもいい笑顔の彼女が写っていた。
こいつ…、よほど辛いことがあったんだな。