恋愛スキルライセンス

「ば、バカか!お前先日からの法律しってるだろ!そんなことしてると、点数さがるぞ。」



「別にいい。」



「なにいってんだよ!」



「泊まってかないと、今夜死ぬ…!」




バッ、と花蓮は手首を見せてきた。




そこには無数のリストカットの痕があった。




「なんでだよ!せっかく普通に戻りかけてたのに!!」





「分からない、でも、圭一は特別。」





なっ!?それって…、好きって事か??






何でおれも照れてるんだよ!


クールになれ、クールに。




恋愛なんかに興味がなかった俺になるんだ!





「ダメだ、泊まるわけにはいかない。」





「……。」





「ほら、手離せよ。」





「…、分かった、ごめん。」





「邪魔したな。」





「邪魔じゃなかった。」







話にならないな。






いいのか、ここでかえって。




コイツがもしも死んでしまったら、俺は一生後悔するんじゃないのか。





いやしかし、こんな法律ができてしかも俺なんかが泊まるって…。











「分かったよ、今夜はもう少しお邪魔するよ。」





パッと花蓮の目が開いた。



それでもすぐに無表情に戻る。




「布団いっこしかないけど。」





かえりたい…。
< 56 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop