恋愛スキルライセンス
「ば、バカか!お前先日からの法律しってるだろ!そんなことしてると、点数さがるぞ。」
「別にいい。」
「なにいってんだよ!」
「泊まってかないと、今夜死ぬ…!」
バッ、と花蓮は手首を見せてきた。
そこには無数のリストカットの痕があった。
「なんでだよ!せっかく普通に戻りかけてたのに!!」
「分からない、でも、圭一は特別。」
なっ!?それって…、好きって事か??
何でおれも照れてるんだよ!
クールになれ、クールに。
恋愛なんかに興味がなかった俺になるんだ!
「ダメだ、泊まるわけにはいかない。」
「……。」
「ほら、手離せよ。」
「…、分かった、ごめん。」
「邪魔したな。」
「邪魔じゃなかった。」
話にならないな。
いいのか、ここでかえって。
コイツがもしも死んでしまったら、俺は一生後悔するんじゃないのか。
いやしかし、こんな法律ができてしかも俺なんかが泊まるって…。
「分かったよ、今夜はもう少しお邪魔するよ。」
パッと花蓮の目が開いた。
それでもすぐに無表情に戻る。
「布団いっこしかないけど。」
かえりたい…。