恋愛スキルライセンス
そんな風にとらえられたのか。
「なあ、花蓮。」
俺は夕方に破れた写真をテープでくっつけておいたのを出した。
「お前に何があったのかは知らないけど、いつか、こんな風にまた笑えたらいいな。」
すると花蓮はこちらを見てきた。
ん?
なんか、顔のシワを伸ばして、目や鼻を引きつけたり、変な表情をしている。
「な、なにやってんだ?」
「えがお、の練習…。」
「はは、そういうことじゃなくてさ。自然と心から笑えるようになれたらって言ってるのさ。」
「できるかな…。」
「俺は応援してるよ。」
「うん…。」
「なあ花蓮、さっき話したように俺恋愛なんか全く関心ないけど、俺のこと好きなのか?」
「なんで?」
「いや、俺を引き止めて、家に泊まらせたりして…。自意識過剰すぎるかな、おれ。」
「多分私自身も、一生男の人好きになる気はしないや。」
「じゃあ、ただ誰かと一緒にいたかったのか?」
「うーん、分からない。ただ、圭一といると、セーブデータをインストールできる感じ。」
セーブデータ?インストール?