恋愛スキルライセンス

ザワザワしてこちらを見てくるクラスメイト達。



まあ無理もないか、不登校だった生徒がいきなり俺と登校してるんだもんな。




「あーっ！圭一くん！」






その声はしおりだった。





「おはようございます！えっ！？あれ？？そ、その人が…。」





しおりも花蓮に気づいたみたいだった。





「ああ、花蓮だ。先生との約束通り学校に連れてきた。」





しおりはかなり驚いていたが、やがて落ち着きを取り戻す。




「はじめまして花蓮さん、私は圭一君とこのクラスの学級員をつとめていますしおりです。どうぞよろしく。」




微妙な丁寧な挨拶だなおい。




花蓮は黙ったまま軽く会釈をした。




やがて俺の前の席の美緒がやってきた。


このクラス随一のギャルだ。




「うわ、知らない顔きてんじゃん。ういっす。」




と、美緒は花蓮にヨッというポーズをする。




それに対しても花蓮は会釈でかえす。



なにはともあれ、このクラスに花蓮を害するやつはいなさそうだった。