恋愛スキルライセンス
俺はキョロキョロと二人を交互に見た。
すると花蓮もこちらを見て、一言言う。
「いただきます…。」
そう言うと花蓮はおれのために作ってくれた弁当を開けた。
なんか、とても気まずかった。
しかし気の利いた花蓮の対応でなんとか大きな話にならなくてすんだみたいだ。
そして俺もしおりの作ってくれた弁当をあける。
おお…、なんか丁寧で綺麗に作られている。
「あ、あんまりマジマジとみないで圭一君…。」
俺はそのしおりの恥ずかしそうな反応に少しドキッとした。
「いや、上手そうだと思ってつい…。」
「ホントですか!良かったあ。」
しおりは笑顔でそう言う。
すると花蓮は俺よりも先にしおりの作った弁当に箸を運び、玉子焼きをとった。
「もぐもぐ…、うん、おいしい…。」
花蓮のその行動に唖然とするしおり。
俺は何が起きたのか分からずその玉子焼きを食べた。
その瞬間だった。
「圭一、どっちがおいしい?」
花蓮がそう言ったのだった。