いちごみるくと恋わずらい
♯4 はにかみ *side* 隼人
♯4*side*隼人
……ていうかさ。
『友達になろう』ってなんだよ。
苦し紛れに何言ってんだよ意味わかんねぇよそんなこと直で言う奴滅多にいねーって……。
ほんの少し前の自分の言葉を激しく後悔して思わず頭を抱えかけたとき、
「おまたせ!」
という声が頭上から聞こえ、ハッとして顔を上げる。
するとそこには、両手に食べ物を持った香川がいた。
「もうお腹すきすぎて死にそうー!早く食べよっ!」
「香川、ちょ、落ち着けって。暴れんなマジで。こぼれるから!!」
勢いよくシートに乗ってきた香川に、佐伯が慌てたような声を上げる。
「わざわざラーメンなんて食べにくいものを買ってくるからでしょ」
「え、ラーメンなんてあったの?」
気付けば、佐伯と菊池も靴を脱いでシートの上に上がってきていて、あっという間に賑やかだ。
さっきまで隣にいたアイツも佐伯が買ってきたらしいラーメンに驚きの声を上げながら、やきそばやらお好み焼きやら、タッパーに乗った食べ物を受け取りながら場所を移動していた。
さすがに俺も身体の向きを変え、みんなと同じように食べ物を囲むように座る。