いちごみるくと恋わずらい
『卒業するまで付き合えないんだぞ?……それでもいいのか?』
告白したあと、気遣うようにきいてきた卯月くんに、私は迷いなく頷いた。
すると、少し照れたように頭を掻いて、卯月くんは『まじか』と笑って。
『1年後、もう一度言うよ。……お前が好きだって』
微かに頬を赤く染めて、そう言ってくれた。
嬉しくて、嬉しくて。
私は何度も、頷いた。
君が私を見つけてくれた、1年前の春。
そして、君と出会い、恋を教えてくれた、今年の春。
来年の春、君とまた新しい関係になれることがとても楽しみで、幸せで。
ふたりで手をつないで桜の下を歩ける日が来たら、きっと、何度でも言うの。
君のことがだいすきだよ、って。
*END*