いちごみるくと恋わずらい
……確かに言われてみれば委員長の言うことはその通りだし、自分アホだなぁとも思うけど、初対面の人に言われるとなんだか切ない。
だけど、それ以上に。
彼の、想う分には自由、という言葉が不思議なくらい胸に残った。
もしかして私、そう言われて嬉しいの……?
「あ、ありがとうございます」
お礼を言ったら、委員長は不思議そうな顔をして首をかしげた。
「……なんで礼言われてんの、俺」
「え?……なんだか嬉しかったので」
思った通りのことを口にすれば、首をかしげた状態のままの委員長は訝しげに眉をひそめた。
……何、その反応?
「あんた、アホって言われて嬉しいのか。変なヤツ」
「え!?ち、違います!そこじゃなくて……!」
確かに今の会話の流れだとそう捉えられても仕方ないかもしれないけど、それは誤解であって私は決して変なヤツなんかじゃない。
そう思って弁解しようとしたら、委員長がずいっと近づいてきて。
グッと肩に触れたのは、私よりずっと大きくてがっちりとしたてのひら。
「っ!?」
「……ん?あれ、あんた3年か」