天才極甘党系男子



自分勝手でごめん、と言ってわたしを見る。


それはいつもよりも動揺が見えて。


「大丈夫だよ、ゆっくりやってこうよ」


そう言うしかなくて。


わたしの結婚破棄、という考えは


当分言えないものになった。


「よし、食べよー!これ、全部颯佑のおごりでしょ??」


「当たり前じゃん」


「ならいっぱい食べちゃおう」


これから少しずつ変わっていけばいい。


そう、この時は思えた。



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