天才極甘党系男子
【咲和side】
最近友だちになれた澄乃が、家に来た。
なんとなく、心平は毛嫌っていて。
なにかとつっかかっていた。
澄乃という名前にもあるのだろうけれど。
さすがに澄乃もきつかったみたい。
あたしが水を取りに行っている間に2人の間であったみたいで戻ってきた時には今にも泣きそうな顔をしていた。
「どうしたんだよ」
ちょうど玄関先まで来ていた颯佑があたしに聞く。
「心平になにか言われたみたい」
「は?」
「颯佑、あの子のこと追いかけてあげて」
そういうと少し困った顔をして振り返る。
そして澄乃が、いなくなった道を見る。
「颯佑!」
「…僕は」
「2人とも澄乃は関係ないじゃない!なんなのよ…ほんとに」
2人の中にはきっと、もうひとりのスミノがいる。
そこへ心平が部屋から出てきた。