天才極甘党系男子
「とりあえず、追いかけてちゃんと自分から話しなよ」
「…もうこのまま別れちゃった方が幸せなのかもしれない」
そんな弱音を吐く颯佑。
らしくない。
「あいつは無理やり結婚するんだよ。
まだまだ若いのに、6.7歳も離れた僕と」
「でも、もうあの子の中では決まってると思うよ?」
「…それを、変えてくれたら」
「あんた、まだスミノを引きずってるの?」
「それはない!
もう、半年以上も前なんだから」
そう言って颯佑はまた黙り込んだ。
このガキ。
どうすればいいんだろう。
いつもなら自分から進んでなにかをするのに。
澄乃のことになると、なんだか。
奥手。