天才極甘党系男子



【颯佑side】


待ってるといいつつも、
仕事を外すことのできない僕は今日も病院。


昨日、探して見つけた時に、僕じゃない男の人に頼っててそういう相手がいるなら僕との結婚は破棄にすればいいのにと思った。


なんとなく、見栄を張って。


待ってるから、なんて言ってしまった。


僕にはわからない。


そんなに過去が大切だろうか?


今があればいいんじゃないの?


そう思う僕にはあいつのことなんてわからない。


わかれない。


「王城寺せんせぇ」


今日もウザイ看護師が僕のとなりにくっつく。


「おはようございます」


「おはようございます!せんせ、今日空いてますか?」


「空いてないかな」


優しく振舞う。


次期院長として、株はあげておかないと誰もついてきてはくれない。


人に優しく自分に厳しく。


それをモットーにしてきた。


それをこの人は剥がそうとしてくる。



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