天才極甘党系男子
ただでさえ、昨日のことでイライラしてるのに。
こいつはなんなんだよ。
「今は仕事中ですよ」
「はぁい」
「それでは」
僕は診察室へ向かう。
本当にあの子はどうにかしないと。
今まで止めてくれていた咲和もいないし。
「はぁ」
診察室に入るなり、椅子に座ってため息を漏らす。
なんでうまくいかないんだ。
あいつに対してどうしたらいいのかわからない。
「くっそ」
悔しい。
あいつに振り回されてる自分が悔しい。
「患者さん入りまーす」
担当看護師が僕に案内をする。
僕はその言葉にスイッチを切り替えた。