天才極甘党系男子



ある日。


寿美乃が初めて僕たちに質問してきた。


「あのさ」


「ん?」


「バイクの免許取れる歳なの?」


僕たちがバイクに跨るのをみて寿美乃は聞く。


心平は少しだけ笑って首を横に振る。


「んなわけないじゃん」


「無免許?」


「そ」


「警察つき出すよ」


そんなことを真顔でいうから僕は答えた。


「事故を起こさなきゃいいんだよ」


「なにそれ。法を犯してることにはかわりないでしょ?」


「そりゃそうだよ。
知らないほど僕たちは馬鹿じゃない」



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