天才極甘党系男子
「それ以上続けるならあたし、遊ぶのやめるわ」
「連れねーな」
そう、別の仲間が言う。
僕はそいつを見る。
「僕は止めようかな」
「は?颯佑?」
「そろそろ潮時ってやつ?」
別に乗るのがなくなるからって、
僕たちが終わるわけじゃない。
僕たちは暴走族ってわけじゃない。
バイクがなくたってやっていけるじゃん。
「颯佑、そいつの言う通りにすんのかよ」
「僕たちはバイクで繋がってるの?」
「バイクがあった方が楽だろ」
「ん〜それならバイク使ってていいと思うよ。僕は使わないから」
そう、僕は使わない。
そういう決心からなんとなく寿美乃を見る目が変わってきた。