天才極甘党系男子



次の日、僕が行く支度をしていると寿美乃がやってきた。


久しぶりに会った寿美乃はなんだか大人びていて前よりも綺麗だった。


「久しぶり」


「うん」


「なによ、素っ気ないな」


「僕だって緊張してるんだよ」


「あははは、友だちに会うだけなのに?」


「…うるさいな」


「ほら、いくよ!」


僕は寿美乃に手を握られてされるがままに病院へ向かった。


近づくにつれて緊張してくる。


でも、寿美乃が手を握ってくれているから少しだけ和らいでいる気がした。



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