天才極甘党系男子



そんな僕たちのやりとりを見ていた寿美乃はすごく笑顔だった。


「すんごいスッキリした顔してる」


帰り道、ゆっくり歩きながらそういう寿美乃。


「ありがと」


寿美乃のおかげ。


僕の中でもうひとりの大切な人。


そして。


好きな人だと改めて思った。


寿美乃に会えば安心して預けられる。


笑顔になれる、弱音を吐ける。


寿美乃が困ってたら助けてやりたいし、


なにかいいことがあったら笑いあいたい。


抱きあって、キスして、…。


そんな男の欲さえも出てきてしまう。


「いいの!あたしもスッキリしたしさ」


「寿美乃」


「ん?」


「キス、してもいい?」


嫌だったら拒否してとそう言って近づいて、


拒否されないまま、ゆっくりと唇を重ねた。



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