天才極甘党系男子
キッチンに入ると濱さんが面白そうにカウンターから見てくる。
「新作作ったら?」
「あれはまだ教わってないです」
「じゃあ、俺が教えるよ」
そう言ってカウンターから指示を出す。
新作はわたしが提案した図案を元に作られたデザート。
濱さんが一生懸命考えてくれたんだ。
「あれ、惺也?」
「帰ってきたんだ」
そこには店長。
「ほら、できたよ」
そう言ってわたしに見せてきたのは招待状。
可愛らしい、おしゃれななんとも2人らしい作り。
「ほら、続き」
濱さんに、急かされてわたしは慌てて作業に戻った。