天才極甘党系男子



「大丈夫?」


「えっ?」


「あの人、寿美乃の婚約者じゃん」


「店長が、寿美乃さんだとはなぁ」


ふふ、と笑うと濱さんはわたしの頭をなでた。


「成長したな」


「うるさいですよ、ほら次の作業」


「あーはいはい、これを…」


わたしは作業に集中した。


「完成した〜!」


「ん、上手」


そう言って濱さんは笑う。


わたしも頷いておぼんにデザートを置いていく。


「おーい、そこいちゃつかないの」


そう言って店長が濱さんのとなりに来る。


「あ、ごめんなさいっ」


「ったく〜」


そう言って子どもみたいに店長は笑った。



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