天才極甘党系男子
出ていったと同時にため息が出る。
「だめ……」
わたしたちの結婚は感情ができては終わる。
なのに。
こんなにも大きくなっている彼への想い。
好きという、愛おしい気持ち。
それがわたしは怖かった。
これ以上大きくなっていったらもう今まで通り割り切ることが出来なくなりそう。
冷たくされても気にしない。
笑顔で通す。
それができなくなりそう。
「…だめ」
だめ。
だめ。だめ。
わたしは何度も言い聞かせる。