天才極甘党系男子



どこまで、冷たい人間なんだろう。


なのに嫌いになれない。


冷たくされてるのに、ショックで今にも泣きそうなのに。


なのに。


「……おやすみ」


「おやすみ」


わたしはただ流れている水を見ながらそういった。


ほらね。


やっぱり、ワガママなんていうんじゃなかった。


「…っ」


わたしは洗い途中の食器をそのままにして勢いに任せて家を出た。



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