天才極甘党系男子
まただ。
また僕は間違えた。
今は無理で、この先なら有り得ると。
そう言いたかったのに。
「…」
正直、疲れていた。
オペは半日。
そのあと、うざい看護師。
今日はあんまりだった。
普通、こんなことになったら、澄乃にまでイライラしてしまう筈なのに。
澄乃を見たら安心した。
なんなんだろ。
やっぱり、なにかが変わっているんだろうか。
今、澄乃の中での勘違いだとすれば、
僕が走って誤解をとけば澄乃は悲しい思いをしなくて済む。
でも、変えってこれからの生活になにか影響してくるかもしれない。
「…どうしよう」
こんな時、頼ってしまいたくなる。
心平、咲和、寿美乃。
僕は心平に電話をかけた。