天才極甘党系男子
僕が途切れ途切れに話すと、澄乃は笑った。
「颯佑、ありがとう」
「…ん」
「誤解してたみたい。ありかと、解いてくれて」
よかった。
僕は澄乃を抱きしめた。
きっと、こんなことをするのは最低なんだけど。
仕方ない。
今、ものすごく抱きしめたいから。
僕から離れて欲しくないから。
「どうしたの…?」
「このままで…いさせて」
いいんだよ。
チキンって言われたって
ちょっと弱くたって。
澄乃に対して少しでも変われるなら。
「ごめんね、勝手な行動して」
「…ん」
「また、同じことして颯佑に迷惑かけたね」
「…」
「でも、迎えに来てくれて嬉しかったよ」