天才極甘党系男子



「じゃ、お仕事頑張ってね」


咲和は心平と2人で歩いていった。


僕はその背中を見届けて、自分の部屋に入る。


上着を脱いで白衣を着る。


掛けてあった聴診器を首にかけて胸ポケットに名札をつけた。


「ふぅ」


今診ている患者のカルテを見る。


決して良性とはいえない結果。


僕はそれを見て椅子に座る。


そしてふと、さっきの言葉を思い出した。


「妊娠か……」


つい最近、結婚したんじゃなかったっけ?


1ヶ月くらい前だった気がするんだけど。


実はできちゃった結婚だったとか?


いや、もしかしたら看護師だったし周期はちゃんととっておいたのかもしれない。


早いのかおそいのかだったら、早い方がいいのに越したことはない。


「…澄乃はほしいのかな」


まだ結婚もしてないしなんとも言えないけど。



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