天才極甘党系男子
ただ、僕は一生懸命だった。
運ばれてくる人はどんどん増えていく。
中心部の大きな病院はここにしかなく、
ほとんどの負傷者がここに運ばれてきていた。
原因は、爆発事故。
やけどの人もいるから整形外科や皮膚科の医師もいるけど、足りる人数はいなかった。
ここに全員が派遣できるわけもなく、
素早い判断が出来る人や、
腕として確かな人ばかりがいた。
その中で僕がいるのはどうかと思ったけど。
外科としてやれることはやる。
「先生、」
後ろから声をかけられて振り返ると、いつものあの看護師。
今は仕事として割り切っているようだった。
「混乱状態です、こっちにも指示をください」
「あぁ、」
そう言って軽傷者の方に行き、看護師に指示をしていく。