天才極甘党系男子
僕はこの先も、
澄乃とならやっていけると思ってる。
その気持ちだけでいいんだろうか。
いつか、澄乃が壊れてしまうんじゃないだろうか。
「それだけじゃ僕が嫌なんですよね」
「好きになる保証はあんの?」
「……ある」
好みとは反対だけど。
でも、澄乃は僕に光をくれる存在だから。
「あんたが結婚したら病院内パニックね」
「なんで?」
「あんた、自分の人気加減わかんないの?」
人気加減?
「よくわかんない」
「罪深い男ね〜。ま、いつか知るでしょ?
あたしは他の人のところ見に行ってくるわ。
お疲れ、王城寺先生」
「ありがとう、白須先生」
青いラフな救命医の服を着た白須先生は病室を出ていった。
まだ眠ったままの澄乃。
足は……元のようになるのか…。
記憶障害は起こっていないか。
「早く…目を覚まして」
お願いだから。
もう、人に離れて欲しくないんだ。