天才極甘党系男子
あれから4日が経った。
白須先生のお許しを受けて仕事の合間に澄乃の病室に来る。
「おはよう、澄乃」
そう言っても返してはくれない。
まだ眠ったまま。
いい加減、起きてもいいのに。
僕は血圧を測り、心肺を診る。
1日に2回。
この作業をするんだ。
隣ではぴっ…ぴっ…と澄乃の心臓の動きを証明してくれている。
僕は近くの椅子にゆっくり座った。
この4日間。
心配で心配で仕方ないんだよ。
僕をこんなに変えたんだから責任とれよ。
「頼むから…起きてくれよ……」
でもここは、ドラマの中じゃない。
そう言っても起きてはくれない。
澄乃が目を覚まさない期間が長くなるほど、
僕から笑顔は消えた。