天才極甘党系男子



颯佑がいなくなった部屋に訪れる静寂な時。


そんな時に考えてしまうのは、


いつかは離れてしまうということ。


「どうしたら…いいんだろ」


どうしたらこの環境から抜け出せるんだろう。


だめだな。


弱気になってる。


はやく抜け出したい。


颯佑と逃げてしまいたいと思うわたしは、重症。



はじめは最悪な人だって思ってて、


冷たい人で、


何度も泣いて、


でも、少しずつ優しさに触れて、


暖かくしたいと思って、


それで、好きになって。


この半年くらいでいろいろなことがあったな。


出会った時には暑かった季節も今では寒い。


今にも雪のふりそうな時期。


まぁ、まだまだだけど。


「もうすぐ…クリスマスだ」


プレゼント、あげたかったな。


ケガなんか、しなきゃよかったのに。


だめ、ネガティブ。


わたしは考えないようにするために、


目をつぶった。



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