天才極甘党系男子



「彼はリハビリの」


「検査しますね、」


いつものように腕を出す。


すると、いつもより、きつく巻かれて血圧を計られる。


「いっ……」



血管は浮き出てしまう。


なんとなくわかった。


小森さんは誤解して、怒ってる。


「終わりました。食べ終わったら…運んでもらってくださいね」


そう言って部屋から出ていった。


白須先生は出ていくときは会釈なんてしないで睨むように見た。


「わかりましたよ。あなたの不安の原因」


いつもの笑顔はなく、ただ怒りを顕にしたような、きつい顔になっていた。


「…ご飯食べますね、今日もきつそうだし」


「王城寺先生には言わないんですか?」


「………言えるわけないでしょ」


言えるわけ無い。


同情に似た形で一緒にいてって、結婚してほしいって言われて。


そんな状態で、言えるわけがない。



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