天才極甘党系男子



「どうした?」


言いながら、やっとわたしの前に来てしゃがみこむ。


「颯佑」


「ん?」


「わたしと」


わたしと結婚したいと思うのは同情?


その言葉が


怖くて出てこない。


もし、頷かれたら?


そっかっていつもみたいに気にしないようにできるかな?


前みたいに、距離をおいていられるかな。


「澄乃?」


「わたしと…っ……け、」


「大丈夫?」


「う、うん」


言うって言ったでしょ?


決めたんでしょ、渡辺 澄乃!!


わたしはもう一度、颯佑を見る。


そして、ゆっくりと息を吸った。


「颯佑、わたしとしたいと思ったのは同情から?」
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