天才極甘党系男子
そんなことを颯佑にいうのは初めて。
でも、
そんなことも言えてしまうようになった。
「冗談に決まってんじゃん、機嫌直してよ」
そう言って軽くわたしの上に乗っかってくる。
「最近、白須さんに取られてて全然話せてないからちょっと、意地悪したくなっちゃったんだよ」
そういいながらわたしの、布団をはがした。
そんな風にいう颯佑に弱いわたし。
ニヤニヤが止まらないんだ。
「なに、きもちわるい」
「颯佑、変わったね」
「そう?」
わたしは頷く。
それにつられて、颯佑は首をかしげた。
「わからない……」
「いいよ、わからなくっても」
わたしがわかってるから。
颯佑を、少しだけでも暖かくできたなら。
それでいいの。