天才極甘党系男子
「あっ!!」
濱さんの結婚式、来月?!
ゆっくりリハビリなんてしていられない。
「やばっ…」
明日からリハビリ時間長くしてもらえるように聞いてみなきゃ。
わたしはご飯を食べ終えて、小森さんを待つ。
「渡辺さーん」
そう言って入ってきたのは、小森さんではなくて白須先生。
「どーも」
「あ、こんにちは」
「小森さんの、解決したの?スッキリしてる」
「あ、弟さんから聞いたんですか?」
「あーうん」
わたしのベッドの上に座ると振り向いてわたしを見る。
「あいつのこと、支えてやってね」
「えっ?」
「あんたが目を覚ましていない間、ずっと支えてたのはあいつだからさ」
「…はい」
「………」
そこからは沈黙。
でも、不思議と居心地が悪いわけではなかった。
「……仕事のこと、理解してる?」
「仕事のこと…ですか?」
「帰れなかったり、疲れてたり、たまに栄養剤が必要になったりもする。体を犠牲にしながら、患者を助けてる。それをわかってる?」
「わかっている、つもりです。
前までも同居してて、そのへんは理解しています」
「そ。つもりで終わらないようにして」
「…つもりで……」
「大丈夫だとは思うけど、、あいつもあんたも貯め込んで我慢するようなタイプのような気がするから」