天才極甘党系男子
式場に着き、颯佑のエスコート、というか補助でわたしは中に入る。
そこには咲和もいて。
この間会った時より、少しお腹がふっくりしていた。
「咲和!」
「あ、澄乃〜!」
わたしは駆け寄りたくて颯佑の腕から手を離すと、すかさず、腕を掴まれた。
「走んな、危ない」
「あ、ごめん」
自分の状態を忘れてた。
咲和たちが歩いてよってきてくれた。
「大丈夫?」
「あ、うん」
少し気分が落ちていると後ろからそっと抱きしめられる。
それで、少しだけ幸せになれる。
「あー、もういちゃつくなよ」
心平さんが呆れたようにわたしたちを見る。
「お前もな」
そんな心平さんも咲和の腰に手を当ててくっついて離れていない。
「ここはさり気なくしてるからいいんだよ」