天才極甘党系男子



結婚式が終わり、披露宴に移る。


披露宴は式場から出てすぐの場所にある。


でも、わたしにとってその移動も一苦労。


「立てるか」


颯佑に抱き抱えられてゆっくりと立たせてくれる。


「ありがと、ごめんね」


「今日は謝るなよ」


「えっ?」


「一回一回、申し訳ないなんて思わなくていいから。ね」


「颯佑…ありがとう」


また泣きそうになる。


颯佑の優しさが身にしみる。


「行こうか」


颯佑に支えられて、わたしたちはゆっくりと式場を後にし、披露宴会場に行った。


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