天才極甘党系男子
次の日、少しぶらぶらしてから病院に行こう、と言って車にのせられたわたし。
颯佑に連れられて来たのはわたしの前のバイト先。
新婚旅行中でお休みみたいだけど。
「ここで僕たち、変わったよね」
車の中から見てそういう。
わたしは頷いた。
たしか、あの日に家で待ってるからって言ってくれたんだっけ。
「甘いもの食べに来てくれたよね」
「おいしかったよ、あれ」
「よかった」
泣きじゃくるわたしを抱きしめてくれたっけ。
まだ、なんとなく距離があって。
店長のこともあって。
でも、
幸せへの道を開いた場所。
「どっかご飯食べに行って、そこから病院だね」
そういうと、アクセルを踏む。
わたしは慌てて、シートベルトをつけた。