天才極甘党系男子



それでお見合い(?)のためにここにきた。


それなのに、相手の多忙さを目にすると来てしまったことに後悔する。


「ふぅ」


「お待たせ」


戻ってきたその人はふぅとわたしと同じようにため息を吐いた。


「それで、婚約者なんだよね、僕の」


「そうみたいです」


「ふーん……なんだか僕の好みと正反対だな」


「は?」


この人、何失礼なこといってんだろ。


初めて会う人にいう言葉?!


「好みはどんな女性なんですか?」


「巨乳でおっとりしてて巨乳でかわいい子」


「つまり、わたしは貧乳でおっとりしてなくて貧乳でかわいくないと」


「あはは、そうなっちゃうね〜」


こ、ここここいつ!



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