天才極甘党系男子
あれからなんとなくドアを開けるとそこには誰もいなかった。
そこからは夕方まで仕事をして、スーパーで買い物をして帰る。
そして、夕飯を作る。
いつもの工程なのになんとなく今日のお昼のことが気になって仕方がなかった。
「ただいま」
「あ、おかえりなさい」
「明日から少し泊まり込みになるから晩ご飯作らなくていいよ」
ネクタイを緩めながらそういう。
わたしは頷いた。
ねぇ、濱さん。
わたしたちは濱さんの思っている結婚生活を送れていると思いますか?
「普通の夫婦みたいだよね」
会話だけは。
そう、颯佑がいなくなってからつぶやいた。