天才極甘党系男子
わたしはちゃっちゃかとおしゃれして家を出て、足早に地元へ向かった。
歩いて地元まではまぁまぉ遠いけれど。
いい運動。
「あああ!澄乃ーーー!」
待ち合わせ場所に近づくと、菜央と好が走ってきた。
菜央は1児の母だし、好は小学校の先生をやってるから動きが機敏だ。
それに比べてわたしはおっとり。
「家に行ったら引っ越したっていうからびっくりしたんだよ?」
「あぁ、ごめんね」
「いきなり、どうしちゃったの?」
「へ?」
「引越しとか。あんなに家が好きだったのに」
うん、好きだった。
だったんだよ。
「いろいろあって。」
「なーにーそーれー!」
「別のところではなさない?」
「当たり前でしょ。もう夫にも子供預けてきたから平気」
わたしたち3人は近くのファミリーレストランに行った。