天才極甘党系男子



「友だちは友だち!
バイトのことだって黙って欲しければ言わないでおくよ」


「木元さん…」


「女友だちは大切にする主義なの」


「それじゃあ…友だちになってくれますか?」


わたしにとって、


婚約者になってから初めての友だち。


木元さんという、素敵な友だちができた。


「来てたならいいなよ」


後ろからいきなり声がして振り返るとそこには颯佑がいた。


「さっき行こうと思ったんだけど忙しそうだったから帰ってきたの」


「あ、そうだったのか。まだ話す?」


「いや、もういいよ。澄乃連れて行って〜」


「じゃあ検査行くか〜」


と、だるそうに歩いていく。


わたしは木元さんにお辞儀をして走ってあとを追いかけた。



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