天才極甘党系男子



なに、ムキになってたんだろう。


わたしが止めたいっていえば。


颯佑とその人はつながっていけるのに。


「おい、いい加減にしろよ」


そう言って、わたしの隣にあるドアを開けた。


そしてわたしのシートベルトを取る。


「お腹すいたんだけど」


「うん、ごめんね」


わたしは車から出てドアを閉めると鍵を閉めた颯佑の後ろからレストランへ向かった。


「ねぇ颯佑」


「ん」


「ここに来るのは初めてなの?」


「違うよ」


そう言って悲しそうに目を細めてまた前を向いた。


悲しませてる。


ただ、親のわがままと、わたしの鈍感で。


「それじゃあ、頼むものは颯佑に任せよーっと」


「甘いものばっかりだよ」


「それは、勘弁」


少し、考えないと。



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